【cero@NHKホール「別天」】ボーカル高木さんのMCからceroがみんなに愛される理由を探ってみた

2019年5月24日(金)にceroがNHKホールで久々のホールライブをやるということで、彼らの大ファンの妻と一緒にライブを見てきました!

そこで思ったことや感じたことをまとめていきたいと思います!

1.ceroも客も探り探りのホールライブ

今回のホールツアーが2015年の中野サンプラザ以来というcero。ceroの音楽は世の流行りとは一線を画すスタイルを取っており、「この作品は〇〇です」と表現しづらい作品が多い。

しかし、どれもが「新しい音楽文化を創り出す」という気概に溢れていて、そのチャレンジ精神がどの作品からも感じ取ることができます。


そのためホールライブは、ceroにとって難しい。

ノリやすい曲、ノリづらい曲という単純な区別が難しい曲が並ぶため、お客さんとしては「どこで立てばいいの?今日は座って見る日なの?」という戸惑いを感じてしまうからです。

案の定、一曲目のスタートから「え、立つ?立たない?」というお客さん同士の様子を伺う姿が見て取れました。

そんな雰囲気を察してか、「立っても座っても、好きにしてください。こちらも探り探りやっていきます。」というボーカル高木のMCが入ります。

こういう温かい、お客さんと同じ目線で話すようなMCが高木さんの人柄を表していますよね。

ceroのライブは煽りや盛り上げをお客さんに一切強要しない。だからこそ、改めてこのアナウンスを聞けたことで会場がホッとした瞬間でした。

2.独特なceroワールド満載の120分!

そんな温かいMCとは打って変わり、ステージ上は目まぐるしい変化に息つく暇もありません。

山間部を流れる川の映像突如始まる音楽。そして高木さんがこの日のために用意したという詩の朗読。暗がりの中でスマホを見ながら朗読する高木さんの姿はとても印象的で、神秘性すら感じました。

またceroならではの様々な楽器を使用した重厚な音楽は、何度聞いても素晴らしいと改めて感じました。さらに彼らのハチャメチャでカオスなリズムが、いかにカオスなのかということも痛感しました。

それぞれの楽器がそれぞれのリズムを奏でているのに、それでいて一曲にまとまっているという不思議な感覚。

今の日本の音楽シーンではceroにしか表現できないのではないでしょうか。

それに伴って、サポートメンバーの麦さん、角銅さんの忙しさが凄まじい。

自分の席からは古川麦さんの動きが見やすかったのでずーっと見ていましたが、コーラス、トランペット、アコギ、シャカシャカ(正式な楽器名が分からない)と、獅子奮迅の活躍でした。

3.MCから考察!ceroが愛される理由とは?

そんなceroの今回のライブで一番印象に残ったのは、実は楽曲ではありませんでした。それはアンコールでステージ脇から帰ってきた高木さんのMCでした。

「お世話になりまーす、ceroでーす。」

笑ってしまいました。(笑)

多くの邦楽バンドマンのMCでは「お前らぁぁ!」とか「聞こえねぇぞぉぉ!」とか「そんなもんか【会場名】!?!?」とか、真意はともあれ煽るスタイルを取る傾向にあります。

そんな中、高木さんは「お世話になりまーす」ですよ?笑

よくよく考えてみると、ceroの音楽ってもともと全然キャッチーではありません。メロディーこそ掴みやすい曲もあるものの、基本的には歌詞、楽曲の構成ともに「難解」だと言われています。

そんな、必ずしも受け入れやすいとは言えない曲を作るバンドがNHKホールを満員にする理由って何なのでしょう。今回のライブを見ながら、ふとそんなことを考えていました。

最終的な結論から言いますと、個人的には、「人柄」だと思うんです。

ちなみに矛盾するようですが、実は私は音楽に人柄は必要ないと思っています。どちらかというと、ゲスの川谷が不倫で世を賑わせているときも「別にいい曲作ればいいんじゃない?人柄とか関係なくない?」って思うタイプの人間です。

そんな私ですが、ceroに関しては、彼ら自身の人柄がceroを支えているような気がしました。

あれだけ芸術性の高い数々の音楽を発表し、お客さんもある程度ついてくるようになり、スペシャから表彰を受けたり、と順風満帆なcero。しかし、そこに驕りが全く見られません。

彼らのライブに行き始めたのは2013年ころからでしたが、当時からMCの低姿勢さっぷりは変わりませんでしたが、ここにきて最も低姿勢なMCを聞けることになるとは思いもしませんでした。

よくよく考えてみれば、自分たちのライブでサポート隊のソロがあったり、ライブ中にあんなにノビノビやらせるバンドってあまりなくないですか?

最終的に「え?ceroって何人?・・・え!ceroって前列の3人だけなの?」というcero初心者なら誰もが辿り着く疑問にぶち当たるわけですが、そうしたバンド全体としての一体感は、ひとえにceroの人柄によるものだと思ってしまうのです。

4.華金にふさわしい至高のホールライブ

今回のceroのホールライブですが、会社帰りと思われるサラリーマン20代と思われるカップルなど、世代、性別に偏りが一切ないことにとても驚きました。

きっとテレビ映えしないであろう彼らの音楽が、ここまで多くの人の心に届いているという事実に感動すら覚えました。

そして、ceroの音楽がどんどん深化していくとともに、彼らの温かい人柄にも触れることができた今回のホールライブは本当に最高でした。

アンコールで珍しく演奏がストップしてしまうところも、ファンにとっては嬉しい光景でした。楽しい時間をありがとうございました。

またぜひライブに行きたいと思います!!